■セセデ2007年 10月掲載
新聞、テレビでは連日「消えた年金記録」問題について報道がなされていますが、私たちにとって懸念である在日同胞高齢者、障がい者の無年金問題は今どのような状況になっているのでしょうか。
今、「年金記録漏れ」が問題となっています。老齢年金が支給される時期が来て実際に受け取ることが出来る金額を確認したところ、予定の金額よりも低額だったり、実は加入期間を満了していなかったというケースが相次ぎ、ケース毎に調査したところ、社会保険庁が管理する年金納付の記録に問題があったのです。このような「年金記録漏れ」により5000万件以上の納付記録が誤ったままになっており、先の参院選の結果にも影響を与えるなど、社会の重大な関心事となっています。 私たち在日同胞における「年金問題」は、1959年の国民年金制度発足時に遡ります。在日外国人(そのほとんどが日本国籍者を含む在日朝鮮人)は、制度発足時、国籍要件により排除されましたが、1982年に日本が難民条約を批准したことを受け国籍要件が撤廃されたことによって、在日外国人もようやく年金制度に加入出来るようになり、以降日本人と同じように掛け金支払いが課せられています。 しかしながら、1982年にすでに20歳以上になっていた障がい者、25年の納付期間を満たせない35歳以上の人は、受給要件を満たせない「無年金」として切り捨てられました。その後、1986年の年金制度改定で「カラ期間」算入が適用され、この時点で60歳未満の在日外国人は少額でも受給出来るようになりましたが、それ以外は何の措置もとられずに今日に至っています。同じように無年金になった日本人がこれまで国民制度発足時や沖縄、小笠原返還時、そして中国残留帰国者とありましたが、国はそれぞれ経過(救済)措置をとって年金を支給してきました。在日外国人無年金者に対してこれまでなぜ救済措置がとられなかったのか、その根拠は民族差別と言わざるをえません。 無年金障がい者の生活事情は厳しく、無年金高齢者は81歳以上で日々無念の中、苦しく過ごされています。このような在日無年金者の救済実現が急務となっています。
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