私たちを取り巻く様々な人権と生活の諸問題について学ぶ企画。
 「分かりやすくて勉強になる!」との反響に応え、昨年に引き続き身近な問題をともに考えていきます。


■セセデ2007年 4月掲載

外国人登録上の住所変更があった時…

 大学進学に合わせ、3月中旬に自宅を出て大学近くのアパートに入居しました。うっかりしていて、気が付くと引越しから1カ月過ぎてしまいましたが、まだ外国人登録の住所変更をしていません。何か罰則があるのでしょうか…?


テキスト:宋恵淑(在日本朝鮮人人権協会事務局部長)
イラスト:ko-pongsuk


罰則があるので 十分気を付けましょう。


 新生活の慌しさから、住所変更手続きをうっかり忘れてしまうことはありがちなことかもしれません。しかし、気を付けなければなりません。外国人登録法では、居住地を変更した場合、新しい居住地に移転した日から14日以内に新居住地の市町村の長にたいして、もし同じ市長村の区域内で移転した場合はその市町村の長に対して、居住地変更の申請をしなければならないことになっています(外登法8条1項、2項)。これに違反した場合は、20万円以下の罰金に処するとなっています(同法18条の2第2号)。
 ただ、居住地変更手続きが出来ないやむを得ない理由があると認められた場合は、変更登録申請の期間を14日間延長することが出来ますので(同法8条7項)、14日以内に手続きが出来ない場合は、市町村役場に相談してみましょう。ちなみに、自分は慣れない大学生活に精一杯なため手続きに行く余裕がないので、新生活の様子を伺いにきたオモニに代わりに変更申請を行なってもらうことは出来るのでしょうか。外登法は、厳格な本人主義、本人出頭主義を原則としており、同法で定める申請、登録証明書の受領、署名などは、本人自らが居住地の市町村役場に出向いて行なわなければならないとされています(同法15条1項)。例外的に、申請者本人が16歳未満である場合、または疾病その他身体の不具合により本人自らが出向いて申請を行なうことが出来ない場合は、代理人による申請を認めています。そのような場合、申請者本人と同居する16歳以上の@配偶者A子B父または母Cこれ以外の親族Dその他同居者、の順位で代理人になることができます(同条2項)。
 今回のような「時間がない」といった理由は、前述の外登法15条2項の事由に当てはまるとは言いがたいでしょう。忙しいからと後回しにせず、親元を離れて生活していく地の役所を訪ね、大きな図書館の所在地といった必要な情報を得るためにも、早めに居住地変更申請をすることが大切です。


罰金? 科料、過料…?

 今回の「罰金」という用語。日常生活の中でよく耳にしたり、冗談で口にすることもありますね。これは法律上刑罰の一つで、原則として上限なしの1万円以上のお金をとられるもの(刑法15条)。千円以上1万円未満のものは科料(刑法17条)と言います。これに対し「過料」は法令に違反した場合に科せられる行政処分の一つで、「罰金」のような刑罰ではありません。東京・千代田区でタバコをポイ捨てした場合は、同区の条例により、過料が科せられます。注意すべきは罰金を言い渡された場合。これは、「前科」となってしまいます。








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