■セセデ2006年 4月掲載
チマ・チョゴリを着て歩いていたところ、警察官から外国人登録証明書を見せるように言われました。こういった場合、必ず見せなければならないのでしょうか。
警察官や入国審査官などの一定の公務員から職務上必要であるとして外国人登録証明書の提示を求められた場合には、登録書を提示しなければなりません(外登法13条2項)。もし提示を断ると、提示拒否事犯となり、1年以下の懲役もしくは禁錮または20万円以下の罰金に処せられてしまいます(外登法18条1項7号)。この提示拒否事犯には、特別永住者の場合は提示しなくても良いというような緩和措置はありません。ただ、登録書は見せなければなりませんが、提示義務なので、渡す必要はありません。 ところで、仮に登録書を自宅に忘れてしまったとしたらどうなるのでしょうか。外国人は登録書受領後、常に携帯していなければならず(外登法13条1項)、うっかりミスでも不携帯事犯とされ、20万円以下の罰金に処せられます(外登法18条の2第4号)。しかし1999年8月の改正により、特別永住者に限っては罰金ではなく、10万円以下の過料となりました。 なお、提示を求める公務員側は身分証明書を持っていますので、外国人に求められた場合には身分証明書を提示する義務があります(外登法13条3項)。本当に公務員かどうか疑わしい場合には、身分証明書を見せてもらいましょう。また、その警察官に差別的な言動があったような場合にも、身分証明書を確認し、所属、階級、氏名などをメモし、後に抗議する資料にしましょう。 ちなみに運転免許証の場合は、運転者が無免許運転、酒気帯び運転などをしている疑いがある時にのみ提示する義務があるだけです(道交法95条2項)。また、酒気帯び運転などの疑いがある時に提示を拒否しても、5万円以下の罰金にしかなりません(道交法120条1項9号)。 これに比べると外国人登録証の場合は、違法行為の疑いがなくても提示を求められ、それを拒んだ場合の罰則も雲泥の差がありますね。これは、日本政府による外国人敵視政策の残滓といえるでしょう。
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