■セセデ2006年 3月掲載
私の外国人登録証明書上の「国籍等」という欄には「朝鮮」と表示されていますが、トンムの外国人登録証明書を見ると、「韓国」と書かれてありました。これは、私は朝鮮国籍で、トンムの国籍は「韓国」ということなのでしょうか?
ご質問の通り、在日同胞の外登上の「国籍等」の記載欄には、「朝鮮」表示の人と「韓国」表示の人がいます。これを見て、朝鮮表示の人は朝鮮民主主義人民共和国(以下、共和国)、「韓国」の表示は「大韓民国」(以下、「韓国」)の国籍であると誤解する人もいるようですが、その国籍欄に記載されている表示によって国籍が決まるわけではありません。 では、在日同胞の国籍はどのように決まるのでしょうか。これは、「個人がある国の国籍を有するか否かという問題は、その国の法令によって決定する」(1930年ハーグ国際条約)とする国際法上の原則に従って決められることになります。つまり、ある在日同胞の国籍が北南いずれの国籍を有するのかについて決めるのはそれぞれの国籍法であり、日本の法律ではありません。 解放後の1954年、共和国外相声明によって全在日同胞は共和国公民であると宣言(『朝鮮中央年鑑』(1956年版)P10)され、それを受け1963年に施行された国籍法規定によって、全在日同胞は共和国国籍を有していることになります。 他方、1948年施行の「韓国」国籍法(および「国籍に関する臨時条例」)の規定に従って在日同胞は「韓国」国籍も有することになります。つまり、一種の「二重国籍」状態にあると言えるのです。しかし日本政府は「未承認国家」であるとして共和国の国籍法の適用を認めない不当な差別行政を行なっているため、在日同胞の国籍取得等の諸問題は日本の役所では一律「韓国」国籍法が適用されています。 現在、日本政府の差別行政がどうであれ、共和国政府の国籍行政により同国籍法の適用を受けて同国籍を取得するケースも出ています。 今後朝鮮半島における統一国家が成立すれば二重国籍状態は解消されることになりますが、歴史的「6.15北南共同宣言」の精神を受け、業務上でも「統一朝鮮」の在外公民を想定した扱いが一日も早くなされるべきです。
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