GOGO朝青 セーシデウリムデ【2006.7】

朝青福岡・八幡支部 バレーボールを通して居心地のよい朝青の場を追求


 朝青福岡県本部が毎年春に開催する、班対抗バレーボール大会をご存知だろうか? 24回目をむかえた今年の大会には10の支部と2つの留学同九州支部、佐賀県本部から総勢175人参加した。28チームが総試合数約70にわたって激突する中、競われるのは結束力。この日はどの班にとっても、普段より培ってきた団結力をバレーを通じて発揮するとっておきの日である。中でも八幡支部は、バレー大会を明確に意識し、年間活動にバレーの練習を組み込んでいる。この日、同支部の折尾班が三位に輝き、メンバーたちはさまざまな思いに顔をほころばせた。八幡支部が、バレーを通じて築き上げたかけがえのない二年間を追ってみたい。
 20期に入り、史上初めて非専任支部となった八幡支部。新たに選ばれた常任委員たちは委員長を除いてはまったくの朝青活動初心者ばかりで、支部は根本的な建て直しを必要としていた。だが状況はきびしかった。八幡の多くの若者が就職で小倉や博多などに出て行き入れ替わりが激しいこと、また九州中高の朝鮮大学校進学率が毎年高いため、18歳から22歳までの年齢層が空洞化してしまう朝青福岡全体の事情が加わっていたからだ。当然何よりも率先すべきは、メンバーが集まる場をつくることだった。
 常任委員たちはまず、最初の一年間を朝青員の所在把握と名簿整理に費やし、二年目から日校生や組織に所属しない同胞青年も含め、本腰を入れて動員活動を開始した。常任委員の徐里華さんは「みな少ない時間を割いて活動するぶん中途半端なことはできないので『誰を』、『いつまで』、『結果』をきっちりと報告しあいながら行ないました」と話す。その際、手段としたのが支部バレー部への勧誘だった。バレー部が古くから続いていること、男女・年齢問わず楽しめることから、バレーが自然と選択肢にのぼった。ポイントとなったのはバレーへの意味づけだった。家々を廻り「一緒にバレーをしませんか?」と誘うが、バレー自体を強制することは当然できない。李相木委員長が「初めは半強制(笑)。でも、一番力を入れるのはその後のフォローです」と話すとおり、常任委員たちはバレーを入り口に朝青の魅力を伝えることに最大の重点をおいた。同時に単にバレーをするのではなく、同胞青年の人脈を広げ、民族心を培う場にし、いずれは支部の基本活動正常化につなげることを明確な目的とした。


 常任委員の皇甫大造さん(25)は、「僕も以前は朝青に興味を持てなかったので、『朝青がつまらない』と思う先入観がよくわかります。だから、初めての人でも来やすい雰囲気づくりを徹底しました」と話す。メンバーたちは練習中の雰囲気を盛り上げ、練習後は必ず食事会を開くなど小さな気配りを欠かさなかった。同じく張真弓さん(23)は、「初めて来る人には、プレー中に声をかけてあげるなどして、居心地のよさを作るのに一番気を使いました」と話す。練習には少なくとも常任委員は必ず参加するようにし、活気ある支部のイメージをつねに保つよう努力した。そうするうちに、同級生や先輩後輩のつながりでじょじょにメンバーが増えていった。名簿では把握しきれなかったメンバーが人脈を通じて発見できることもあり、大会の二日前にも同胞社会と関わりのなかった日校生が訪れた。また「日本社会との接点を持つ場にもしたい」という大造さんの提案により、日本チームとの交流試合も積極的に企画した。
 バレー大会という共通の目標を前に団結するうちに、他の活動への意欲も向上した。九州中高のためのチャリティーボウリング大会を企画したり、二カ月に一度定例食事会を開き、朝鮮人としてどう生きていくかといった語りの場も設けた。
 そうして大会当日、目標以上の31人が出場。これまで越えることのできなかった「30人の壁」を越えた。折尾班が準決勝進出を決めるまで支部が一丸となって応援し、女性陣が弁当を作るという小さな伝統も、結束を強くした。

 体制づくりに奔走した一年目、集まる場を作り上げた二年目。そして三年目に入る今、八幡支部は二つの班を再建し、動員活動や学習など基本活動はもちろん、これまでの愛校活動をより活発化させていく。6月から本部でスタートした「新時代ウリステージ創造運動」に伴い、朝青学習会も正常化する予定だ。
 一歩一歩、着実に前進する八幡支部に今後も刮目していきたい。





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